2021年9月26日 聖協団目黒教会 都丸道宣牧師
主題 まだ見ていない事柄について 創世記5章9-22節
ノアの歴史が始まります。間もなく地上が終わりを迎えることは信仰者の系図を学んだときからなんとなく分かっていたのですが、ノアの代に神様はその終わりをはっきりと告げられます。洪水によって世界は滅びる。それに備えて箱舟を造るように。この箱舟という言葉は箱という言葉で、著者であるモーセが幼少期救われたときに入れられたかごと同じ言葉が使われています。箱舟とかごとは神の救いの不思議と偉大さをそこに刻んでいます。この救いが混迷の現代にあっても確かに在ります。私たちは守られ囲われ、損なうことなくそこにこそ憩うことが出来ます。箱舟は、船とは言っていますが、ただの箱です。箱とは言っても長さ134m、幅22m、高さ13.2mです。浮かぶことが主たる機能の巨大な箱を120年という期日で製作します。家族だけで、だったのか、他の人を巻き込んでいたのか、神様としては、あと120年以内に一人でも多く救われることを願っておられます。ノアや家族たちも、一緒に働いたり、ご飯を食べたりしながら、悔い改めて、神様の元に戻らないか、も促していたことでしょう。肉の行いをやめて、霊によって神を心から賛美しよう、と誘っていたことでしょう。仲間が罪に定められる日を、親戚が滅びにいたるその日を考えない日はなかったことでしょう。信仰の筋肉を鍛えられながらの、箱舟製作の日々だったと思います。部屋を一つ一つ備えながら、救われるかもしれない人を想ったことでしょう。信仰の試練というのは、報われないように感じられる日々のことです。ノアにとって、箱舟建設の日々はまさにそのようでした。大水に知り合いが流される悪夢を何度見たことでしょう。虚しく、止めたいと思ったこともあったことでしょう。しかし、ノアは全て神が命じられた通りに行い、その信仰が義とされました。家族もその信仰によって救われました。友人や親戚は無理でしたが、家族は守られました。信仰を義とされるという恵みは私たちの予想を越えます。ノアの予想を越える出来事が起こったとき、ノアは信仰によって神の側に立つことができました。これまでに見たことのない出来事が起こったとしても、神に信頼出来たのです。私たちもこのノアの信仰を受け継ぎ、これから何が起ころうとも、動じないで、神への信頼に立ちたいと思います。その信仰を神は喜ばれます。

カテゴリー: 礼拝メッセージ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です