2020年12月13日  基督聖協団目黒教会 牧師 横山さおり

「神の真実」   ローマ人への手紙3:1~8パウロはローマ書2章で、選民であることを誇るユダヤ人の罪を糾弾した後、彼らに対する神の意図を述べる。ユダヤ人のすぐれた点は、神のみことばをゆだねられていること。ゆだねられているとは、託されていることである。それは何かを為しうるために託されている。 律法を与えられる時、神はシナイ山でユダヤ人に仰せられた。「わたしの契約を守るなら、あなたがたはすべての国々の民のなかにあって、わたしの宝となる…あなたがたはわたしにとって祭司の王国、聖なる国民となる」(出エジプト19:5~6)。ユダヤ人は神から与えられた律法を守ることにより、神からの寵愛と祝福を受け、他の国々とは潔め別たれた存在となる。また、諸国に対し偉大な神を証しする使命を与えられた。しかし全ての人間が罪に縛られ、神のみ心を行えない弱さを抱えているように、ユダヤ人もまた与えられた神のみ心に従う責任に対し忠実にはなれなかった。ユダヤ人に与えられたこの使命を完全に果たされたのはイエスただお一人だった。イエスは神のみことばを信じ、父なる神の命令を実行しながら、みことばを託されたユダヤ人の使命を果たされた。ユダヤ人が神のみ心を悟り、み教えを守るためにはこのイエスを信じなければならない。旧約において、ユダヤ人の不真実は結婚生活における妻の不真実に譬えられている。妻を愛する夫である神は、裏切りを重ねる妻であるユダヤ人に手を差しのべる。「帰れ!わたしはあなたを叱らない。いつまでも怒ってはいない」と。旧約の預言書にはユダヤ人に対するさばき、そして、神の赦し、神との関係の回復のみことばに溢れている。国土の回復はすでに成就した。第二次世界大戦で民族的迫害により自国の必要を痛感したユダヤ人は1948年5月14日に建国を果たした。霊的回復は、数あるみことばの中のひとつだが、イザヤ書62章にユダヤ人が「神の手にある輝かしい冠となる」、また「『わたしの喜びは、彼女にある。』と呼ばれ、あなたの国は夫のある国と呼ばれよう。主の喜びがあなたにあり、あなたの国が夫を得るからである」と書かれている。 神とユダヤ人の関係の回復とはどのようなことだろうか。ユダヤ人がメシヤなるイエスを信じ、神からゆだねられているみ教えを喜んで証しする人々となることである。パウロは神の真実は絶対であると述べ、神はユダヤ人の不真実にも関わらず彼らに与えられた救いの約束を必ず実現する絶対者である。いま、神が遣わされたイエスを信じ、神の子どもとされた私たちにも神は同じ恵みと使命を与えておられる。イエスの弟子ぺテロは迫害に遭う異邦人クリスチャンに手紙を書き、勇気を与えようとした。「あなたがたは、選ばれた種族、王である祭司、聖なる国民、神の所有とされた民です。それは、あなたがたを、やみの中から、ご自分の驚くべき光の中に招いてくださった方のすばらしいみわざを、あなたがたが宣べ伝えるためなのです」 (Ⅰぺテロ2:9)。

カテゴリー: 礼拝メッセージ

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