2019年5月12日「愛される平安、愛する恵み」都丸道宣牧師

2019年5月12日
「愛される平安、愛する恵み」
 
結婚というのは人間関係の本当に密な所だと感じる中で、それを良い気持ちで過ごしていくには安心がカギだと感じます。主の愛を受けた平安、安心から、私たちが与えられた役目、愛の行動をどのように一歩踏み出していけるのか。
 
1 「ヨハネの子シモン」
ペテロたちとの食事が済むと、十字架につく場面でもその場に居合わせなかったペテロに「ヨハネの子、シモン」と呼びかけたのです。
イエスさまは復活をして、前と同じように呼びかけてくださる中で、ペテロとの信頼を回復し、さらに良い関係をここから始めようとなさりました。気の置けない友としての呼びかけをイエスさまは私たちにもしてくださいます。私たちを理解して失敗を覆うように名前を呼んでくださいます。裏切りさえも赦してくださり、親しい声掛けで信頼を回復してくださるイエスさまは復活された神様です。
 
2 この人たち以上に愛しますか
ひと安心しているペテロに今度はわたしをこの人たち以上に愛するか、という質問をします。この「愛している」ということばはアガパオーというギリシャ語です。無償の愛、不変の愛。神の愛です。
ペテロの答えの「愛する」という言葉はフィレオー(友を愛する愛)というギリシャ語でした。そこに正直なペテロを見るように感じます。大きく見せようとするのがペテロらしさでしたが、もはやペテロは自分を大きく見せません。
すると二度目のイエスさまの質問は「愛していますか」、というだけになり、三度目に聞くときにはフィレオーで聞いてきます。ペテロのできる範囲で、特別な愛で応えなくても大丈夫という安心も与えてくださっているようです。
この安心、安全な関係には恐れが少なく、力がわいてくるような気持ちになります。神さまとの関係もそうありたいと願います。
命をくださった神様。人生を与えてくださり、計画を練っていてくださり、出会いを与えてくださり、回復を与えてくださるイエスさま。生きた神さまがいまも力強く働いておられ、私を守り、力づけ、勇気をくださっているのです。
何かができるから、愛してあげよう、なんて神様は言いません。何もなくても愛してくださっているし、これしか愛せない、というこちらの答えでも、それならそれだけでいいよ、と言ってくださる神様です。
 
3 わたしに従いなさい。
友愛でしか愛せないというペテロにわたしの羊を飼いなさい、と役目を与えられました。イエスさまは迷える私たちを守り、食事を与え、道を教えてくださり、成長させてくださる羊飼いです。
失敗がある人の方が、相手の痛みに寄り添うことができるようになります。相手が回復できるほどに寄り添うことができるのは失敗の中で神様の愛を受け取っているという体験が必要です。この時代ではイエスさまから直接受けることができました。ペテロにとっては今日の箇所の出来事でした。愛を受け取り、愛する行動へと繋がっていくのです。
イエスさまと同じように歩む準備が整ってきて、ペテロにはどのように殉教するかという点にまで預言が与えられます。そこにいたるまでわたしに従いなさい、とイエスさまはペテロへの期待と信頼を明らかにされました。できる範囲でなら、と私も心で応えます。
イエスさまは私たちの存在を肯定し、受け止め、そのままで愛してくださる主です。
主に愛されましょう。名前を呼んで愛してくださいます。その平安の中で、誰かを愛する力を受け取っていきましょう。いつも安心で、恐れがなくて、喜びといのちがあふれますように。
カテゴリー: 礼拝メッセージ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です