2018年4月29日
「誠実な人を見つけ出し」 出エジプト18:21
基督聖協団目黒教会 牧師 横山聖司
春のギルボア山。色とりどりの花が咲き、丹頂鶴が舞っていた。敵軍に敗れたサウル王は、ここで最期を覚悟、自ら剣に伏し自害した。生前サウロ王は、善い側近たちに恵まれていた。
出エジプト記18章に、モーセが舅イテロの助言を受け、大集団を組織化した記事がある。
「あなたはまた、民全体の中から、神を恐れる、力のある人々、不正の利を憎む誠実な人々を見つけ出し、千人の長、百人の長、五十人の長、十人の長として、民の上に立てなければなりません」(出エジプト18:21)。
二人の人を100メートル走らせてみる。一人は背が高く、一人は背が低い。「よーし、走れ!」。背の高い方が勝った。何度やっても結果は同じである。人には、生まれつき神から恵まれた才能がある。足速く生まれた者は、足遅く生まれた者に負けることはない。
「サウル王よ。あなたはイスラエル王として、戦いの知恵を神より恵まれた王にてございます。誰もかなうはずがありません」。「うーん。なるほど」。「王よ。同じように、人にはそれぞれ神より恵まれた才能がございます。王が日頃より心がけるべきことは、部下の一人一人の才能を見抜くこと、才能に従って仕事を委ねること、それが大切にてございます」。「良い教えじゃ。だが万を超える多数の部下がいて、どうして一人一人の才能がわかろうか」。「王よ。両の手をご覧下さいませ。十本の指がございます。人は十人の部下を動かすことができるのです。王さまご自身は十人の側近を選び、その才能をしっかりとお見抜きになればよろしいのです。その十人がまた十人の部下を動かし、その十人がさらに十人ずつを動かしましょう。そうすれば、万を十倍にした軍勢でもたやすく操ることができます。それがイスラエル王のやり方にてございます」。「わかった。まことに良い教えじゃ」。
サウルは、善い側近に恵まれていた。嫉妬に狂った王が、何度も部下を殺そうとしても、ダビデは王に敬愛を示し続けた。戦場で傷つく王…道具持ちの部下は、サウル王の死を見届け、その後を追う。ペリシテ人は王の首を刎ね、屍を城壁に晒して辱める。これを聞いたサウロ王の部下たちは、夜通し歩いて王の死体を取り戻し、持ち帰って火葬にふし、骨を拾って七日間断食を行ない、王の死を悼んだ。部下たちは王に忠誠を誓い、みな勇敢だった。
私たちのボス、私の王は、イエスただひとりである。

カテゴリー: 礼拝メッセージ

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