2024年8月11日 基督聖協団目黒教会 牧師 横山聖司
「美しい道」使徒9:3~6
ダビデの長男アムノンが異母妹のタマルを凌辱し、タマルの実兄アブシャロムがアムノンを殺す。かたき討ちである。ダビデ王にとっては息子たち同士の悲しいいがみあいであった。仇討ちはアブシャロムの脳裏にいつまでも宿っていたに違いない。個人的にはアブシャロム側に加担する。いくら許しを標榜するキリスト者であっても、アムノンを許す道は選びにくい。アブシャロムと共にかたき討ちとはどういうものなのかを考えてしまう。志賀直哉の小説に「暗夜行路」がある。夫が妻の不貞を許し二人は危機を乗り越える。だがある日妻は訴えた。「赦していると仰りながら実はどうしても赦せずにいらっしゃるんだろうと私思いますわ。毎日が針の筵に座る思いである。パリサイ人サウロはイエスの敵対者であり、イエスを十字架刑まで追いやった弾圧者である。だから二人の関係は非常に険しいものだった。ある日サウロがキリスト者弾圧のため、ダマスコへ向かっていた。突然天から光が差し彼を包んだ。「サウロ、サウロ、なぜ私を迫害するのか」。「あなたは誰ですか」「わたしはあなたが迫害しているイエスである」。敵対関係にある二人の接触である。アブシャロムとアムノンが接触するようなものである。この時、あのお方が語ったのは「サウロ、早くダマスコに来なさい。そこにあなたの仕事が待っている。あのお方はサウロに仕事を、使命を与えることで、敵対関係を終わらせようとしたのかもしれない。その後のパウロは激烈な宣教者としてその後半生を生き、最後はイエスの御名のためにローマで殉教した。あのお方は美しい道を選んだ。あれから二千年、日本も世界もドンドン優雅さを失った。

カテゴリー: 礼拝メッセージ

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