2022年12月18日 基督聖協団目黒教会 牧師 横山聖司
「ベツレヘムよ。イスラエルを治める者を生み出す土地よ」ミカ5:2
皇帝アウグストの治世である。春は至るところに来ていた。野辺に、村に、マリアの心に、人類の歴史に…。あのお方は、人の姿をとり、〝時〟と〝歴史〟に介入した。
厩の戸口に訪ねる音がした。最初の礼拝者の訪れであった。羊飼いらが、かがり火を焚き、羊を見張っていると、御使いが現れ告げた。「恐れるな。大いなる喜びの知らせを受けよ。今日ダビデの町で救い主が誕生された。行って礼拝せよ」。こうして、富や権力、地位、名誉と無縁の貧しい羊飼いらは最初の礼拝者となった。
それから数日が経ち、二番目の礼拝者たちが訪れた。この辺りでは見慣れぬ東の国の服装をしていた。三人は美しい服の汚れるのもいとわず、まぐさ桶の前にひれ伏し、マリアとヨセフに言った。「我々は天に強烈な光を伴う星の出現を見ました。それは稀に見る救いの王の星で方角はユダヤを指していました。我々はすぐ故郷を発って、エルサレムに登り、王宮を訪ね、生まれ給うた王の所在を尋ねたのです。
王宮で引見したのはヘロデ大王であった。王位のため、血縁者多数を殺害したほどの彼であった。賢者三人の語る「新しいユダヤの王」誕生の話に狼狽え、かつ恐れ憤った。自分の王位の潜在的侵害者への殺意が瞬間にして彼の胸中に蠢いた。だがその所在は?律法学者らが慌ただしく招集され、預言の書を調査することを命じられた。一人がミカ書のことばに指を置いた。「ベツレヘムよ。イスラエルを治める者を生み出す土地よ」(ミカ5:2)。ヘロデ大王は三人にベツレヘムの道を指さし言った。「行って、礼拝されるがよろしい。そしてここに帰り、わたしに御子のおられる場所を知らせ給え。わたしも行って礼拝しよう。いったい、礼拝とは何なのだろうか。誰のための、何のための礼拝なのか。
賢者たちは一つの声を心の内に聞いた。ヘロデ大王のもとへ帰るな、と。三人はその声に従い、ヨルダン川に沿って北上し、東の国を目指して帰って行った。彼らの旅路の初めには星が輝き、その終わりは神のことば、み言葉が輝いた。彼らはただ、聖なるもの、真なるものに対して敬虔であった。純粋に、ただひたすらに、礼拝のために歩み、そして去って行った異国の老いた賢者たち。そこには崇高な人生がある。
礼拝メッセージ
わが愛するもの
2026年1月18日 聖協団目黒教会 牧師 横山さおり「わが愛するもの もっと見る